高校3年間に女子と話した時間を総計しても、1時間も喋っていない僕ですが、
バレンタインデーになると無自覚な期待感が沸いていたものです。

「誰かチョコを机に入れてるんじゃないかなー」と思いながら机の中を手で漁るのですが、
一回もチョコが入っていたことはなかったとです!

体育館裏や屋上に友達伝えで俺を呼び出せよ。


そんな僕が、おっさんになって改めて妄想する「高2の頃に起こって欲しかったバレンタインデー」!
を綴ってみましょー。



美術部の僕は、その日の放課後も美術室で油絵を描いていた。(※美術部だったのは実話)

体育会系でもないしクラスでも地味な僕は、バレンタインデーに女子からチョコをもらうなんて諦めていた。

そもそも女子と話すことなんて、ほとんどなかった。

そんな時、ふいに美術室の前に現れたクラスメイトの三浦さん。

「あれ?鈴屋(僕)くんって美術部だったんだ?」

油絵を描く僕を見かけて声をかけてきた。

三浦さんは1年の時から同じクラスで、たまに隣の席になったりしたが、話したことはほとんどなかった。

彼女が教科書を忘れた時に見せてあげることだけが接点だった。

でも実は以前から気にしていた子で、本音で言うとめちゃめちゃ好きなタイプだ。

急に声をかけてきた三浦さんに僕は驚いて答えた。

「え…どうしたの?」

「西村先生(美術の先生)に提出物があって」

「…そうなんだ」

「え?」

その声と一緒に三浦さんが、僕の油絵を見て美術室に入ってきた。

「すごいじゃん!」

三浦さんが僕の絵を見て声を上げた。

「鈴屋くん、すごいねー!これ、一人で描いたの?」

「普通一人で描くでしょ…」

「すごい、すごーい!」

やたらと僕の絵を褒める三浦さん。

僕は、「褒めても何も出ないよ」と呟いた。

すると、三浦さん。

「あ…そうだ…何か出るのは私だった。これ、余ったんだよねー」

チョコレートっぽい箱を差し出した。

「え?俺に??」

「義理、義理だからさー。教科書見せてくれたりさ、してくれたじゃん」

そう言って三浦さんは、僕にチョコの箱を押しつけて美術室を出て行った。

箱を開けると、それはどう見ても手作りのチョコレートだった。




どうですかー。

こんな妄想を2月14日に46歳のおっさんが書いてるって、キモくないですかー?