今年一年を振り返ろうと思ったが、僕については大して面白いことはなく、今年一度も書かなかった「令和の時代でも平成の寅さん」こと木場くんについてこの1年を書こうと思ったのでした。
木場くんについては、このブログのジャンルの「愉快な仲間たち」で見てもらえればと思う。
木場くんは、婚活サイトで出会ったロシア人女性に「私に会いたいならあなたに会いに行くのでお金を振り込んでください」と言われ、銀行に借金の相談をしにいった純粋な男である。
これは去年の話で、僕が鹿児島にいるのもあり、今年木場くんとはオンラインでしか会っていない。
木場くんは相変わらず婚活サイトに登録しており、韓国人女性から厚木の家族に会いたいので成田から送ってくれの依頼などあるらしいが、婚活サイトの外国人以上に木場くんが「なんで俺なのかなあ」と悩んでいるのが「ちいちゃん」という女性の存在だ。
ちいちゃんは、生命保険のフリーの営業の20代後半の女性。
家庭の事情は詳しく知らないが、兄弟や姉妹を支える存在である。
そんなちいちゃんと飲み屋で知り合った、と言っても木場くんから声を掛けたであろうが、ちいちゃんと仲良くなった木場くんは、借金もあるのにちいちゃんの保険に二つも入った。
そんなちいちゃんに週2ペースで晩飯を奢っていた木場くん。
「俺たち、もう付き合っているんじゃないかな」
と言っていたが、チュウはしていない。
木場くんは言っていた。
「飯の帰りに歩いて帰れる距離なのにタクシー代を渡しちゃうんだよね」
でも、チュウはしていない。
そして、「タクシー代よりも飯がさあ」と。
「俺と行く時は、大概焼肉なんだよ」と。
病気もしないのに保険に2つも入り、焼肉を奢り、タクシー代も渡すが、チュウもしていない。
なのに木場くん、「去年300万だった借金が400万になったよ!」と笑っていた。
そんな木場くんなのですが。
コロナ禍になると、さすがにちいちゃんと外食に行けなくなったようだ。
緊急事態宣言が出た頃である。
僕が、「最近コロナでちいちゃんと飲みに行けないんじゃない?」と聞くと、
「飲みに行けないんだけど、スーパーの買い物は付き合うんだよね。二人で買い物して支払って別れるの」
「え?一緒に食べないの?」と聞くと、
「材料買って帰るだけだね」
「一緒に部屋で鍋とかすればいいじゃん」と言うと、
一回部屋に来たことはあるそうだが、何もなかったようだ。
一回部屋に来たことはあるそうだが、何もなかったようだ。
「で、今の関係ってなんなの?」と聞いたが、
「一応彼氏みたいだよ」と言っていた。
うん。
彼氏。
そうね。
でも、木場くんも婚活もしてるからね。
いいとしようか。
木場くんが離婚した数年前に飲んだ時、
「一人で話す相手もいないなら刑務所に入った方がましだよ」
と名言を残していた寂しがり屋な木場くんなのだが、
オンラインで会う時はスマホで見せる映像は大概居酒屋で店員と仲良くて、そんなに寂しくないのではないかと思う。
でも、居酒屋の閉店時間が早いので閉め出されて一人家に帰ると、オンラインでみんなが見ている中でも部屋で寝てしまう。
そんな模様をただただ映し続けるのであった。
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